「『劇場版アイカツスターズ!』大ヒット記念!生コメンタリー上映」の覚え書き
まだまだアイカツアイランドに行きたい(挨拶)
そんな思いが湧き続ける今日このごろ、参加してきました。『劇場版アイカツスターズ!』生コメンタリー上映です。
■生コメンタリー上映登壇者(予定)
綿田慎也(「劇場版アイカツスターズ!」監督)、
佐藤照雄(「劇場版アイカツスターズ!」スーパーバイザー)、
色々と面白いお話も聞けたので覚え書きがてらに書いていきます。ある程度メモを取りながら聞いていたものをもとに書いていますが、生で聞いたものを基にしているため、気を付けてはいるものの曖昧な部分や間違い等あるかもしれないので、何かあったらご指摘いただけたらと。
ねらわれた魔法のアイカツ!カード
早速書いていきます。作中の時系列に添って、主に箇条書きでブワー!っといきます。
・頭に入るバンダイナムコピクチャーズロゴ(BN Pictures)はアイカツで初めて作った→「でも、スターライトムービーのロゴ(映画冒頭のアレ)の方が出来いいよね」(会場爆笑)
・劇場版のアフレコ→TV版の収録が終わって3ヶ月後くらい。木村「久々でも集まるとすぐにアイカツ!の空気になった」
・今回の映画→アイカツ!側を短編、スターズ!側を中編の尺配分にすることが決まっていたので、短い尺の中でみんなの出番をどう用意するかを意識した
・ユリカ様から話がスタートする→木村「なぜユリカ様を最初にしたのか不明。脚本の加藤(陽一)さんが実はユリカびいきなのかな?」
・各シチュエーションについては本読みで出てきた思いつきがどんどん盛り込まれた
→木村「伊藤Pに「尺だけは!」と言われた。前の劇場版で尺をオーバーした前科があるので」
(補足ツイート来てました)
映画『アイカツ!~ねらわれた魔法のアイカツ!カード~』でなぜユリカ様が最初に登場するの?という話題が出たそうですね。銅像の間の雰囲気に合うとか細かい理由はいくつかありますが、何気に大きかったのは『劇場版アイカツ!』の冒頭のユリカ様を気に入ってたから。また今回もと。#aikatsu
— 加藤 陽一 Yoichi Kato (@yoichi_kato) 2016年9月12日
・木村「スミレがスピノサウルスを指摘したのは、スミレしかわからなそうじゃない?となったから」
・ここのシーンの後で出る撮影場所の地図全景はラストに作ったので辻褄あうように作ってある
・木村「凛のこのピッチングフォームは完全にボークですよね」「某野球狂の詩な感じが……」
・(「ユウは出しますよね」という発言に対して)木村「ユウはファン多いのでねー」
・木村「ERみたいなのやりたかったけど、病院が舞台だと余りにも切ないのでレース場になって、結果よくわからない感じに」
・木村「この辺からアイカツシステムが暴走するんですよ」「観ている側もだんだん楽しみ方がわかってくる」「飲み込んでいただきたい」
・おとめ、さくら→こういうことがしたかったという感じのベストキャスティング
・このシーンの劇伴→MONACAの高田龍一さん。「時代劇のところやりたい!」でやってくれた
・このシーンのしおん→「某赤影……」、148話で忍者衣装が出てきたときと同じく、戸部敦夫さんがコンテ担当。木村「戸部さんは子どもが知らない、"わかる人だけわかればいい"ネタを結構入れてくる」
・木村「ニューヨークの恋愛ドラマを意識した。屋上でパーティーとかやってる感じあるじゃないですか」→「木村さんニューヨークの恋愛ドラマについてあまり詳しくないのでは?」(会場笑)
・みやびちゃんの男装がやりたかった、似合うだろうなって
・「結婚おめでとうございます」というセリフは言い過ぎだろと方々からツッコミが入った
・木村「どこの同人誌だ」(会場爆笑)
・ニーナちゃんのタコ焼き衣装→木村さんが戸部さんに「好きに考えて」と頼んだ結果生まれた
・ノエルの動きの増強やドラゴンのデザイン→森田岳士さん。ドリアカ担当みたいになってた
・あおいの「最新鋭のアイカツシステム」発言→木村「一応作中にも入れておこうかなと。アイカツシステムと言っておけば大概のことは許してもらえるかなって」(会場笑)
・かえで登場→木村「出ました。俺の……」
・かえでのセリフはほとんど木村監督が書いた
→脚本の加藤さんが「どうせ監督が増やすでしょ」という思いで元々書いてなかった
・三ノ輪さん→木村「この人が出ないとね」
・「WMがまさかこんな使い方できるとは」
・「ジョニー先生の尺が長くて。ここカットすればアイドルの時間もうちょっと長くできたのでは?」
・宇宙シーンはガンダムUC的なね……
・崖登り→最初は全員で登る予定だった。それやると3~4分は余計にかかるから諦めてルミナスの3人だけになった
・珠璃たちの集合シーン→「強引に感動させに来たよね」(会場笑)→マジで涙を流したプロデューサーもいた→木村「泣くところ無いよね、って感じで作ってたんですけどね」
・ダンスシーン→レンダリングのシステムから作った
・ずっとやりたいと言っていた全員集合のダンスシーン
・先にフォーメーション(どこで誰を映すか)を決めて、それに合わせて歌い分けを収録した(25人分新規で撮り直している)
・アフレコ寸前まで瀬名さんの存在を忘れていた→ラストの涼川さんのセリフを分けて何とかねじ込んだ
・らいちも入れられなかった→エンディングのドットでいるということで……
劇場版アイカツスターズ!
シーンの流れ通りに書いていきます。特にあらすじ的な補足は入れませんが、劇場版を観た方ならざっくりどの辺か把握いただけるかと……!
・アンナ先生→20代中盤の設定
・諸星学園長→30代中盤の設定。学園設立の年度と齟齬が出ないように設定している。
・劇場版のシナリオを作り始めた頃は本編6話ごろなので、真昼の話とかほとんど作られていない頃
・綿田監督にあこちゃんの設定を持っていったら、機嫌悪そうな状態だったのが「ニコッ」っとなった
・あこは動かしやすい→アイカツ!の西園寺つばきちゃんみたいな感じが下敷きにある
・4人のオープニングステージ→時間の関係もあり変身バンクなし→綿田「劇場版全体で1回だけかなというつもりだった」
・佐藤「筐体やっててなかなかグレードアップグリッター出なくて、バンダイさんに文句言ったら「結構出る設定なんですけどねー」と言われた」
・スタジオにDCD筐体1台置いてもらっている
・小春とあこ→劇場版までに仲良くさせておく必要があったので、17話で仲良くさせた部分がある
・ホテル等の設定→バリのリゾートホテルを参考にした
・綿田「もう一つ担当していた作品でも必要だったので、南の島の資料がいっぱいあった。もう一つの方はモルディブをメインに」
・マオリの名前→特に由来はない。脚本の柿原優子さんが命名。「南国ということでハワイっぽい名前」というオーダーだった
・なぜ言葉が通じるか、ここはどこの国なのか→「ここはアイカツアイランド!」
・M4→すばると望は本編で出ていたが、残り2人は劇場版が先の収録だったので、どういう役作りをしてもらうか大変だった
・記者会見シーンでゆず様が語尾に「ゾ」を付けない理由→「まだキャラが固まって無かったので……」「最近みんな「ゾ」を言わせすぎなので気をつけないといけない」
・舞台を南の島にした理由→夏だからという面と、TVとの絵替わりが欲しかった
・四ツ星学園は海の近くという設定なので、その近くにアイカツアイランド置こうかとも思ったけど、もう少し遠い場所(飛行機を使う距離)に置いた
・「学園長のいる部屋なんなんですか!?」→綿田「モルディブに実際に水中レストランがあるそうです」*1
・劇場版の話として、S4を立てるシナリオの計画もあったが最終的にはゆめとローラ2人の話という形に落ち着いた
・佐藤「片方ずつのイヤホンやっぱり良いよね~」
・劇場版では、TV版と比べて感情や展開の振り幅を大きくしてほしいというオーダーがあった
・ちょっとしたことからすれ違う、中学1年生らしいケンカという意識
・大人のケンカになると大人向けのシーンになってしまう
・ネックレスというアイテムを使う発想→綿田監督の発想。少女マンガ的な要素として
・「どこまでケンカさせるか」はかなり考えた。ビンタする計画もあったが、流石にという面もあり、ネックレスというアイテムを使うことで補った
・S4ファッションショー→木村「ツバサ先輩頑張ってるんだろうなー。普段あんまり着ない感じだろうし」「他3人が説得したかもしれない」
・M4のシーン→尺を気にする上では「満場一致で削るならここじゃない!?」となりつつも最終的に削られなかった→削ろうかなーって話をした際の女性スタッフの反応がすごかった
(若干微妙)・四ツ星男子部について→1クラス分くらい。20人くらい。ゆめのクラスに3学年が入るくらいのイメージ。*2
(もう少し微妙)・学園長がかつてアイドルを目指していて、その名残りで男子部を作った
(更に微妙)・M4のMはMoroboshiのM
→ここに関して補足しておきますと、Moroboshiは与太話的に綿田さんか佐藤さんが言った説が「まあ、たぶんそれです」みたいなノリで採用されている話なので、正式な設定とは捉えない方が良さそうな部分です。その、ノリ話という意味合いがどこまでかかっているか判断つきかねる感じだったので、「学園長がアイドルを目指していた」も微妙と扱っています。
・岬のシーン→『POPCORN DREAMING♪』は、せなさんが実際に歌っている
・このシーンでゆめは例の"力"を使っていない
→佐藤「目閉じてるんで大丈夫です」(これは本編で発動時に入るカットインにちなんだ冗談であり、別に目を開くことが発動条件という話ではないと思われます)
・マオリのキスについて→「この島の風習とかですかね?」
・小春とあこのシーン→無いとずっと重めの話になってしまうという面でも必要だった
・更に、「伝説のドレスにちなんだ話なんだ」ということを忘れないでいてもらうためにも重要
・伝説のドレス風衣装の宝箱位置→ちゃんと別の正規ルートがあるんだけど、小春とあこは別の大変なところから来たからあんなことになった
・S4のお茶会シーン→木村「ここまで雰囲気作る!?」(会場笑)「虫集まって来そうじゃない?」
・綿田「実際にこういうサービスあるんですよ」
・綿田「アイカツスターズ!の概要を聞いて、S4関係でイメージしたのが『マリア様がみてる』、『おにいさまへ…』だったので、こういう感じになった」
・3日目のドレスメイクシーン→木村「小春葉っぱ取ってあげたら!?」
・真昼のローラ説得シーン→ここで真昼ファンになった人多い
・「そして、ゆめ探しを手伝ってくれるから良い子ですよねー」→「小春もあこの葉っぱ取ってあげてるし良い子ですよね」(会場笑)
・マオリ家でのシーン→何年前だって部分で、伝説のドレスカードはQRコード無い版にしようかとも思った。アイカツシステムはいったい何時からあったんだ
・双子のおばあちゃんはどっちが姉なんだ→太陽のネックレス(髪の毛が内巻き)が姉、月のネックレス(髪の毛が外巻き)が妹……?くらいの曖昧な感じだそうです
・このシーンのBGM→S4、M4記者会見で伝説のドレスについて説明していた時のBGMとアレンジ違い→「ちゃんと意識してるんですよ。プロですから」(会場笑)
・「ゆめのイメージ像で隣にローラがいるの良いですよね」
・「綿田くん森を走り抜けるの好きだよね。ミュージックアワードでも珠璃が走り抜けてたし」
・ローラと再会したシーンでアングルが一周グルっと回るヤツ→本当はもう一周させたかったけど大変だって言われた
・このシーンが固まって以降は、ここを軸に話を考えた。最初は灯台で再会させる予定だったから、「灯台の見える岬」にしていたけど、結局岬で再会する形にしたから灯台は名残りみたいなもの
・仲直りシーンのラスト、おでこを付ける部分→ここは一番最後までかかった大難産だった。とにかくこだわった
・S4のライブシーン→シナリオでは1行しか書かれていなかったシーンなのに3分くらいになってた
・綿田さんがとにかくプッシュした。「短くしろ短くしろ」というプレッシャーを抑え続けた
→「オープニングアクトのアウトロが終わると『episode Solo』のイントロが始まる」を絵として作りたかった。という説得で周りを納得させた
・このシーンのコーラス→るかさんが実際に担当
・コンテが上がってくるのが一番最後になったシーンだった。現場からは悲鳴が上がった
・4人揃ってのS4ライブシーン一発目は劇場版にしようということは決まっていた→「じゃあ次はいつかというと、まだ決まっていない」
・CGシーンがどんな感じになるかと思っていたけど、上がってきたものを観たら完全に杞憂だった
・「ふたりなら最強」というフレーズについて→『POPCORN DREAMING♪』の歌詞が先で、そこからセリフやポスターでのキャッチフレーズにも採用された
・『POPCORN DREAMING♪』の登場→「ここも手を繋いでいるんですよね」
・「仲直りソングですね」
・学園長とひめ先輩のシーン→「ひめ先輩がみんなの気持ちを代弁してくれている」「15歳に怒られる30代中盤」
・真昼と夜空のシーン→ここも削るシーンの候補だった。ただ、ここを削られたくなかったので、削られにくいように書き換えた(書き換え内容の詳細不明)
・「あこが全部背負ってくれた」
・木村「これから、テレビの方は割と怒涛の展開になるので」
・エンディング→「君の名は。に負けてないんじゃないかと」(会場大拍手)
・エンディングに作中で描き切れなかった舞台裏を入れたい→絵コンテで10~20枚とお願いされたけど、30枚超えてた
・ほぼ原画の宮谷里沙さんのおかげ
・学園長がいた部屋のカットについて→「これ必要だった!?」(会場爆笑)
・「時間軸が微妙な感じのものもあるんですが……」
・「これ(AS16M32)が好きなんですよ」
・「ゆずの髪を支えている夜空が良いですね(AS12M23)」
(※)突然現れた謎の英数字7桁はセブンイレブンでプリントできるブロマイドの番号です
アイカツ☆アイランドの舞台裏を撮影したブロマイドを、全国のセブンーイレブン店頭にあるマルチコピー機でプリントしちゃおう♡
— アイカツ!&アイカツスターズ!アニメ公式 (@aikatsu_anime) 2016年8月25日
こちらは、ぜひ「劇場版アイカツスターズ!」を観てから、映画鑑賞の思い出に購入してみてくださいね☆(ライツS) pic.twitter.com/hr18Snzdaz
ラストの挨拶
○綿田監督
・劇場版だけで成立するものでありつつ、TVとのつながりも上手くできたかなと
・今後の展開にも一役買えるものにしたかった
○佐藤監督
・劇場版無しでもわかるTV版にするというオーダーは伊藤Pからあった
・TV版も今後目が離せない展開になるのでよろしくお願いします
○木村監督
・アイカツ!で3作目の劇場版を作れるだけ続けられたことがありがたい
・今後も長く愛される作品にしていきたい
○伊藤P
・アイカツ!、スターズ!ともども劇場版ができたのはファンに支えられているおかげ
・新OP→木村監督が担当
・新ED→京極尚彦さんが担当 京極尚彦 - Wikipedia
TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』 新OP/EDテーマ「1,2,Sing for You!/So Beautiful Story」
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併せて告知
○10月2日にライブ付き上映会を実施、2回公演
・1回目が、わかさん、ふうりさん、ゆなさん、るかさんの4人
・2回目が、えりさん、れみさん、ゆなさん、りすこさんの4人
→詳細出ました
ひとまず僕が覚えている限りで書き出せるだけ書き出してみてこんな感じです……
また思い出したり、修正すべきところ出てきたら追記します。
そのほか、脚本の山口さんが興味深いお話をツイートされてますね。
生コメンタリーで色々と暴露されてしまったので、もう書いてもいいと思いますが、構成の柿原優子さんが、2話のあと、18話まで脚本を書かれてないのは、丁度この時期に劇場版の脚本作業をされていたからです。実質4人のライターで回していて、大変な時期でした……。
— 山口宏(脚本家) (@Yamayama800) 2016年9月10日
こんな感じで、以上です。
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TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』 新OP/EDテーマ「1,2,Sing for You!/So Beautiful Story」
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TVアニメ/データカードダス『アイカツスターズ!』OP/ED主題歌「スタートライン!/episode Solo」
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*1:検索したら「そのまんまじゃん!」となりました Ithaa Undersea Restaurant - Google 検索
*2:ここに関して、おそらく「全体で20人」と解釈される言い回しだったはずですが、その人数からM4選出するのか…?という疑問から僕は「1学年あたり20人」と当初解釈してました。「全体で20人」なんだと思いつつも、ちょっと幅持たせてください。ちなみに、1話から見るとゆめの教室が長机6×3の配置です。60人はちとギュウギュウですかね…